VOL.2 大切な役割を担う挨拶
「自分から率先して挨拶をしましょう!」と幼い頃から学生時代を経て、今日まで教えられてきた私たちですが、挨拶が大切な理由を考えたことはありますか?
「挨」には”心を開く”という意味、「拶」には”その心に近づく”という意味があります。
元々、仏教の禅僧で使用されていた「一挨一拶(いちあいいっさつ)」という禅語が、日常語の「挨拶」になったことが語源とされており「一挨一拶」は、”ひとつ押しひとつ迫る””心を開いて接する”というような意味合いで、問答を交わして相手の仏法修行の悟りの深さをはかっていた(言葉のやりとりで相手の修行の進み具合を調べていた)と言われています。
つまり挨拶は「自分の心を開くことで、相手の心を開き相手の心に近づいていく」積極的な行為と言えるのではないでしょうか。
それ故、自分から率先して挨拶をしましょうと教えられてきたのだと考えます。
私自身、朝「おはようございます」の一言を、相手の顔をしっかり見て、声を聴くことで、相手の調子(コンディション)を知る、大切な役割があると思っています。
例えば、昨日は元気だったけど、今日は元気が無いのかな?というように、ちょっとした変化を捉え、気遣うことで信頼関係が築けると考えています。
だからこそ、挨拶はいつでも全ての人に対して行うようにしましょう。挨拶をしたりしなかったりすると、気分で仕事をしていると思われ、良い印象を持たれなくなってしまいます。
私どもの研修では「相手の心の鍵は内側にしか無い。その鍵を開けるためには自ら関わっていくことが大切」とお伝えしています。
たとえ、相手が挨拶に応えてくれない人でも「名前+挨拶」で、自分の心を開き、相手の心に近づくように語りかけてみましょう。