"ヒト"を活かす秘訣~今いる社員で最大の成果を出す~

VOL.7 役職者に必要なスキル(4)

皆さんは相手のどのようなことが気になりますか?

私は、貧乏ゆすりや欠伸、ペン回しというような、仕草や立ち居振る舞いが気になります。

仕事柄、人前で話すことが多いため視覚から入る情報に敏感なのかもしれません。先日、お取引企業様へ来賓として招かれる機会がありました。

式次第で社長がご挨拶している場面で社員の何名かが欠伸をしていました…しかも、日に手を当てることなく大口を開けて…恐縮ながら用意していただいた席が上座だったため、数百名の社員の方々の姿は視界に入る状態でした。

皆さんでしたら、このような時どのように注意しますか?

「大事な話をしているんだから、しっかり聴きなさい(聴けよ)」「こんな時に欠伸するなんて社会人としておかしくない?!」「どういう神経しているんだ、信じられない…」

人を育てようとすると、相手の欠点を矯正しようとしたり、足りない部分を補おうとして、ダメな部分に意識がいきがちです。そうなると、頭ごなしに注意することが大半かもしれませんね。

私が大学講師を務めていた時のことですが、講義が始まっているにもかかわらず、私語が収まらず「聴く気が無いなら出て行っていいよ」という一言を発したことがありました。

学生からのレポートにも「私語がうるさくて講義に集中出来ない。注意して欲しい」という意見もあったため、真剣に履修している学生のために言わなくては!と思い、突き離す口調で。

一瞬でその場はシーンとなったのですが、違う意味(気まずい空気)で静まりかえっていた記憶があります(汗)。

どのように伝えたら自ら気づいてくれるのか、本当はこんなこと言いたくないのに…と思うこともしばしば。そんな時は”I(アイ)メッセージ”が効果的です。

頭ごなしに注意することや突き離した言い方をするのは”YOU(ユー)メッセージ”と言います。

“I(アイ)メッセージ”は非難がましくなく伝えることです。つづく。

株式会社キャリアトラスティング

代表取締役