"ヒト"を活かす秘訣~今いる社員で最大の成果を出す~

VOL.8 全ての人に身に付けて欲しいスキル

メモしない人に対して「大事な話をしているんだからメモくらい取れよ」「だからメモしろって言ってるじゃないか」と何度も叱責したり「静かにしてよ!うるさくて先方の声が聞こえない!」「これじゃ間に合わない、早く資料作って」「どうして出来ないかな、やり方がおかしいんじゃない?!」等、毎日を過ごしていると一度は、声を荒げる場面に遭遇することがありませんか?

前回、頭ごなしに注意することや突き離した言い方をすることを”YOU(ユー)メッセージ”とお伝えしました。

「あなたは○○だね」と相手を主語にして、観察したことや感じたことを伝えるメッセージなのですが、伝える側の主観が強い印象を残します。

日常生活や仕事の場面で、とっさに発している言葉には”あなたのせい・あなたが悪い”という、相手を責めるメッセージが隠れています。

もし、皆さんが言われる側だとしたら、どのように感じますか?一方「私」が主語になり、相手を変えようとせず自分の素直な気持ちを伝える伝え方が”I(アイ)メッセージ”で、たった3つのポイントを抑えるだけで完成します。

①事実や行動の描写
②その行動によって生じる波及効果
③素直な心情を伝える

前出の「メモくらい取れよ」を「①大事な話をメモ無しで聞かれると②ミスを繰り返すんじゃないかと③心配なんだ。だからメモを取ってもらえるかな」と①②③のポイントに沿って言われると、だいぶ印象が変わりませんか。

重要なのは”非難がましくなく”伝えることです。きっと相手は「ミスして心配かけないようにメモしなきゃ!」と自発的な行動を示してくれるでしょう。

「静かにしてよ!」は「①周りで大きな声で話されると②相手の声が聞こえなくて、重要な内容を聴き逃しそうで③不安なんだよね。静かにして欲しい」…いかがでしょう?言い放つ必要はないんですよね。

そして、より効果的なのは感謝の意を表すことです。例えば「○○さんが、書類を的確に作成してくれたおかげで先方にも喜んでもらえて本当に助かったよ。ありがとう!」という感じです。

仕事のみならず、ご家族や身近な方に一番伝えて欲しい感謝のI(アイ)メッセージ。一日の終わりに、ぜひ。

株式会社キャリアトラスティング

代表取締役