"ヒト"を活かす秘訣~今いる社員で最大の成果を出す~

VOL.12 企業に知って欲しいこと

就職活動のスケジュールは毎年どのようになるのか話題が絶えませんが、今年も3月1日から会社説明会が始まりますね。

空前の売り手市場で人手不足の現在、企業側からすると内定辞退も鑑み、採用計画を前倒ししたり、採用人数を増減したりと、やきもきしながら工夫されていることと存じます。

一方で、内定獲得した学生たちも、どの企業へ就職すれば良いか悩んでいる状況です。
私どもは人材育成を事業としておりますが、もうひとつの事業として就職支援の「内定塾長野校(本校は東京)」を運営しております。

先に述べた売り手市場のため塾生は少数ですが、日々、自らが本当に目指す業界と企業への応募に挑戦しております。

そんな学生たちの気持ちには、実は「内定ブルー」というものがあります。聞き慣れないかもしれませんが、結婚を控えた男女が情緒不安定になるマリッジブルーは、ご存じでしょうか。

もしかしたら皆さまもご経験があるのではないかと思いますが、そのマリッジブルーに似た症状で、内定を獲得し就職活動が終わったにもかかわらず「どうも気持ちが晴れない」「湧き起こる不安で押し潰されそうになってしまう」と心が沈んでしまうことを内定ブルーといいます。

ここでどのようなことで悩んでいるのか見てみましょう(複数回容)。

1位 自分は社会人としてやっていけるのか… 59.9%
2位 同期や社員と上手くやっていけるのか… 49.0%
3位 入社予定企業の求める力が本当に自分にあるのか… 39.9%

いかがでしょう。

自分の力量や環境順応への不安を強く持っていることが分かります。
いくら売り手市場でも全ての人がゆとりを持って就職先を選べたとは言い切れません。だからこそ内定後に「早く決めて良かったのか?」と考える時間もたくさんあります。

そして、ネットやニュースでブラック企業や理不尽な上司の話、過労死というキーワードをよく目にし、耳にしている学生たちは、自分も使い捨てにされるかもしれないという恐怖さえ感じ「もっと他に良い企業があったのでは…」と押し寄せる迷いにも右往左往します。

私が信州大学キャリア形成論で登壇していた時は「社会人になりたくない」という意見もありました。内定辞退を防止するためだけに内定者を集めて懇親会をするということより、このような学生の気持ちを理解し、フォローしていただけると私もキャリアの専門家として嬉しく思います。

株式会社キャリアトラスティング

代表取締役